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残されたものたち

残されたものたち

 

師匠が逝った

三月のゼミの様子

そして四月の休講

思い返してみれば

何かしら自分なりの予感が

あったのかもしれない

 

最期となった三月のゼミ

師匠はメンバー一人ひとりに

一人前のセラピストとして

自立することを促すような

そんな言葉を口にした

 

自分自身の心の中では

そろそろ卒業の時期かとの

口には出せない思いも浮かんだ

まだまだ自らの未熟を

感じることばかりだったから

その言葉に抵抗したのだ

他のメンバーも

思いは同じだった

 

皆の声に師匠は折れた

それならあと三か月

その間にあらためて

一人一人が深く考えるように

 

しんどい思いもしたが

厳しくも楽しく

充実したゼミだった

師匠に導かれた時間は

確実に力になった

 

師匠も

私たちとの時間を

心から楽しんでいた

そんな感じがした

だから

モラトリアムを

口にしたのだろう

 

けれども

モラトリアムは実現しなかった

残されたものの価値が

これから残された者たちに問われる

再会の時までのそれぞれの積み重ねが……

 

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